第240回 『特別番組 久米宏 ラジオなんですけど』

  • 2026年3月30日(月)  第240回 TBSラジオ番組審議会より
  • 2026年2月7日(土)放送(午後1時00分~2時50分)『特別番組 久米宏 ラジオなんですけど』

審議委員(敬称略)

委員長 渡邊久哲
副委員長 浜田敬子
委員 望月優大 川口あい 大石英司  片庭慶子

局側担当者

  • 向山会長
  • 長谷川コンテンツ制作局長
  • 後藤総合戦略局編成戦略部長
  • 鳥山番組担当プロデューサー
  • 星番組担当ディレクター
  • 土屋編成戦略部員
  • 藤井番組審議会事務局長

審議対象番組

2026年2月7日(土)放送(午後1時00分~2時50分)

『特別番組 久米宏 ラジオなんですけど』

2026年2月7日(土)(午後1:00~2:50)放送の『特別番組 久米宏 ラジオなんですけど』
今年1月にお亡くなりになった久米宏さんが、TBSアナウンサーとして、『永六輔の土曜ワイドラジオTOKYO』の中継レポートで、そしてご自身が進行役を務めた『久米宏の土曜ワイドラジオTOKYO』、『久米宏 ラジオなんですけど』の進行役で何を話し、伝えてきたのか?リスナーからのメッセージを交えながら、TBSラジオに残る音源を使って番組をお届けしました。番組進行は、『ラジオなんですけど』でともにパーソナリティを務めた堀井美香さんが務めました。

委員の主な発言

  • 先入観で言うと、どうしてもお涙頂戴的なお話になるのかと思いきや、全くそうではなく、それこそ久米さんのレポーター時代から、今では放送できないようなこともたくさん出てきました。選定する側からすると勇気の要る、とはいえ今流しているので、これを出すことでどういうリアクションが来るのかということもすごく検証しながら出されたのだろうなと思います。でも、ああいった部分を出さないと、ご本人なりの姿がなかなか見えてこないところもあるから、そういう意味ではすごく忠実に、物づくりをなさっているのだなと思うと、率直に感動しました。普遍性のあるメッセージが途中途中にあって、戦争についてもそうだし、世の中を面白がるという視点もそうだし、本当に何度でも聴き直したい中身でもあったので、過去のこういう作品をぜひアーカイブとして公開頂くことを、ぜひご検討頂けたらいいかなと思いました。
  • オープニングから臨場感もすごくて、当時はこういった形で本当に勢いがあって、団地で生放送をやるとか、直撃するとか、当時の久米さんの勢いみたいなところから始まって、すごく新鮮だったなと思いました。「キスマークをください」みたいなお話とか、こんなことをやっていたんだという意味での驚きもありましたが、その当時の女性もしっかり嫌がっていたことが伝わってきたので、当時から女性も嫌なものは嫌だっただなと改めてわかりました。昔はこれがまかり通っていたみたいな話がたまに出るのですが、当時でも嫌な人は嫌だとちゃんと声を上げていたんだなと発見できたという意味では、すごく勉強になりました。
  • 今回、このラジオ特集が聴けて本当に良かったなと私は思っています。いみじくも、久米さんご本人も、「ラジオは顔が見える。ここだけの話感がある」とおっしゃっていましたが、そういう空間を、私も今回、感じさせて頂いて、初めて急に親近感を持ったというか、人となりを知れた、そんな時間を頂きました。スタッフの方が膨大な音声データからこの2時間弱を構成するというのは、すごく大変なことだったと思い、とても愛を感じました。記憶に残ったのは、やはりエンディングです。久米さんの人生史というだけでは終わらせない、過ぎ去った世代への哀愁のような余韻を最後にガッツリ残されたエンディングだったなと思いました。
  • ラジオというメディアとは何だろうかと非常に考えさせられる番組だったなと思いました。ラジオの本質は、一緒に時を過ごすというか、時間をともに過ごすみたいな。今では多分できないことも多いと思いますが、リアル聴取率調査とか、ただ聴いているのではなくて、一緒にここで参加しているみたいな企画が、久米さんの企画の中ではすごく多かったのかなと思います。ジェンダー的に今では当然できないようなものとか、NGのことも多くなった中で、あの時のラジオらしさみたいなことをどうやって再現させていくのかというのが、これからもラジオは考えなければいけないのかなと思います。
  • 『ニュースステーション』の久米さんが、子ども時代からのイメージだったのですが、その前の時代と後の時代をTBSラジオで、ちょうど何十年か離れて出てくるという感じだと思いますが、久米さんの変化みたいなものも、間に時間があるからこそわかって、それもすごく良かったな、おもしろかったなと思いました。
  • 何でこの人はこういうことをやるのかなというか、できるのかなと、ずっと不思議に思っていましたが、いろいろ聴いていて、例えば今回のアーカイブの中でも、「終戦記念日ではなく、あれは敗戦なのだ」とか、「選挙は必ず毎回行っているし、出口調査がつまらなくした」とか、かなりそういうこだわりを持っておられて、すごく素朴な民主主義みたいなものについての強い思いみたいなのがあって、やられていたんだなという感じがします。行動の底にはちゃんとした価値観があってやられていたんだろうなと、そんなことを思いました。

TBSラジオ番組審議会事務局