第171回 TBSラジオ番組審議会 「神田松之丞 問わず語りの松之丞」

2019年4月22日(月)開催 第171回 TBSラジオ番組審議会より
「神田松之丞 問わず語りの松之丞」2019年4月12日(金)(21時30分-22時)放送分について

 

出席者(敬称略)

委員長 大石 裕
副委員長 伊藤 英敏
委員 横山 真司 ペリー荻野 水科 孝之 増田 弥生 鬼丸 暢子

 

局側出席者

  • 三村 社長
  • 古川常務取締役編成局長
  • 碧海取締役番組審議会事務局長
  • 三条制作部長
  • 戸波番組プロデューサー

 

委員の主な発言〔審議対象番組〕

〔審議対象番組〕
2019年4月12日(金)放送(21時30分-22時)、「神田松之丞 問わず語りの松之丞」。
2017年4月スタート。講談師、神田松之丞をパーソナリティにさまざまな社会現象、旬のトレンドから日常で起きた出来事について、講談師の目線で面白おかしく語り尽くす30分の娯楽番組。

〔委員の主な発言〕
◇うまいなと思ったのは、出てくる実在の人物が何人もいるが、決して悪く言っていない割にずばり鋭いことを言っているので、非常に面白く聞けた。さまざまな人物の人間味が語りだけで表せるというのは、天才的なセンスを持っているんだなと思いながら聞かせてもらった。

◇30分の中で話がいろいろ変わっていくが、相互に関係づけをするというか、30分全体に一つのつながりを作っているのかなと。例えて言うとDJが音楽をつなげて流していくかのように、切れ目なく話が続いていくような感じがあって、流れがいい。

◇松之丞さんは多分無名だからこそいろいろな有名な方と話すようなことが増えたということで、例えば今回だったらTOKIOの番組に出たという話の展開をされていると思うが、ぼちぼち次のフェーズに入っていいのではないか。松之丞さんはもう十分メジャーな方だと思う。

◇最初から最後まで、正直とても嫌だったのが笑い屋の声。なぜ笑い屋という存在があるのか、松之丞さんが話しやすいのか、それともリスナーへの笑いの誘導なのか、それがわからなかった。ずっと一定のかん高い声で、どちらかというと嘘笑いに聞こえる。せっかくの内容が全然入ってこなかった。

◇始まっていきなりEDの話で、結構ドン引きした。下ネタも粋にして頂けるといいと思う。あとは時間帯。せっかく深夜から9時半に移ってきてリスナー層も変わるので、何かそのあたりでひと捻りがあると嬉しい。

◇下ネタをどこまで下品にとるかとか、どこからが上品なのかというのは、その人の基準が絶対にある。すごく苦痛だったという感想も理解できる。でも、それこそが放送だと思うし、この番組はみんなが同じような感想しか持たない番組にはなり得ないから、そこの線引きをどうコントロールしていくのかというのは、この番組の味だと思う。

◇基本的には一人称で、エッセーとか評論とか書評を書くような雰囲気の語りだと思う。その場合、タブーを作らないことが自分の言葉とか表現の自由を確保するということの面白さにつながっている。その自由をあまりにも下ネタに使い過ぎているというところで、評価が分かれてしまうのではないか。

以上

 

(TBSラジオ番組審議会事務局)