第215回 TBSラジオ番組審議会   「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」

2023年10月30日(月)第215回 TBSラジオ番組審議会より
2023年10月13日(金)放送(21時00分~21時30分)「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」


 

審議委員(敬称略)

委員長 渡邊 久哲
副委員長 浜田 敬子
委員

望月 優大 大石 英司 川口 あい 片庭 慶子  

 

局側担当者

林社長
  • 長谷川事業創造センター長
    長田番組プロデューサー
    宮城事業創造センター員
  • 加藤番組審議会事務局長

 

委員の主な意見

〔審議対象番組〕
2023年10月13日(金)放送(21時00分~21時30分)
『宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど』
2020年10月に放送を開始した、人気脚本家で、監督、俳優、バンドマンなど幅広く活躍する宮藤官九郎さんの❝愚痴エンタテインメント番組❞。宮藤さんがさまざまな人々の知られざる苦労や愚痴を聴くことで、社会の構造的問題を考え、よりよい世の中を目指す、聴き手に寄り添う番組です。今回は、「育休パパの愚痴」をテーマに展開しました。
また、地上波放送以外もAmazonオーディブルにて、未公開シーンを含めたディレクターズカット版を独占配信しています。



〔委員の主な発言〕
◇宮藤さんが相手の愚痴を引き出すのがとても上手で、最近、❝相手の話を聞く側のうまさ❞みたいなところが、よくテーマとして着目されていると思いますが、宮藤さんは聞き手としてもすばらしいなと思いました。

◇今回の様な社会問題に対してのテーマだと、例えばニュースとか新聞とかでは届きにくい世代にも、こうしたエンターテインメントという枠を通して伝えられるものがあると思います。受け手がクドカンさんというキャラクターだから引き出せるエピソードも多いと思いますので、エンターテインメントを生かして社会問題的なテーマを多く取り扱って頂けたらいいなと思いました。

◇全体的にすごく楽しく聴かせて頂きました。宮藤さんのような、「僕はわからないんだけど」というポジションの人がいることは、上手くハマるとうまくいくのだなと感じました。普段の会話で「わからないんだよね」ということばが、「わからないんだよね。だから怒らないでよ」みたいな感じで事前のディフェンスになっている場合はすごく多いですし、逆に「すごく考えています」というのが事前のディフェンスになっている人とかも多いと思いますが、宮藤さんは、そのどちらでもなく上手に機能している感じがすごくしました。

◇宮藤さんは愚痴を持ってきた人に対して愛情があるというか、ある種リスペクトというか、そういうところが番組から伝わってきました。

◇育休パパが、産休をとっていろいろ頑張ったのだけれども上手くいかなかったことの話を宮藤さんがうまく受けとめながらやっていくという、すごく優しい感じの番組でした。宮藤さんの声がまたいいというか、庶民的な声で、お酒を飲む人にああいう声の人が多いと思いますが、そんな感じで宮藤さんのキャラクターもものすごく生きてるし、番組としても大成功という気がします。

[諮問事項]
・民放連 放送基準の改正に伴うTBSラジオ放送基準の一部変更について
◇民放連(日本民間放送連盟)放送基準が改正され、2024年4月1日より1条文が新設されて施行される。今回の改正はSNSなどにおける誹謗中傷により番組出演者がなくなったことにより、「番組出演者保護」に関する条文を新設したものである。民放連放送基準はTBSラジオ放送基準として準用されるため、TBSラジオは放送法第6条第3項に基づき、TBSラジオ放送基準の一部変更を番組審議会に諮問した。





                                  (TBSラジオ番組審議会事務局)